法人概要

ご挨拶 Message

落石に関する対策の重要性が認識されたのは、1968年(昭和43年)の104名が死亡した国道43号飛騨川バス転落事故が発端になります。これを受け、建設省により第1回道路防災点検が同年に行われ、日本道路協会からは落石対策便覧の初版が1983年(昭和58年)に発刊されました。鉄道においては、1977年(昭和52年)に30トンの巨大な落石により上越線急行「佐渡」脱線事故が発生しました。これを受け、国鉄から落石対策の手引が翌年に発刊されました。
その後、落石対策技術は鋭意研究され発展してきましたが、我が国は国土の多くが急峻な地形で脆弱な地質のため、落石災害の発生もいまだに少なくないのが現状です。このため、落石現象の実態、調査方法、対策技術方法等についての検討が続けられています。
現在、落石災害対策構造物の技術のさらなる整備、情報提供、地域防災力の向上、技術継承が求められています。NPO法人落石防災技術フォーラムは、このような状況を踏まえ、落石災害対策構造物の研究・性能評価、対策技術の調査、技術者の育成を行います。また、関わる技術基準、積算基準などを整備し、性能確認手法の確立と指導も目指しています。さらに、落石災害対策構造物に関する技術と工法などの普及活動を行い、文献の発刊も行う予定です。
2024年(令和6年)1月1日に発生した能登半島地震の大災害を目のあたりにして、自然の猛威の大きさと、これに対する防災技術の重要性が日本のみならず世界中で再認識されています。NPO法人落石防災技術フォーラムの目的と活動に関して多くの方々のご賛同を頂き、皆様とともに落石災害対策構造物に関わる課題を解明していきたいと思っています。多くの方々のご参加を期待しています。

理事長 桝谷浩

理事長略歴

1982年金沢大学大学院工学研究科土木工学専攻修士課程修了
1982年金沢大学助手
1984年石川工業高等専門学校非常勤講師(1985年3月まで)
1988年大阪市立大学客員研究員(文部省内地研究員,1989年2月まで)
1989年工学博士(大阪市立大学)
1992年金沢大学講師
1992年スイス連邦工科大学客員研究員(日本学術振興会特定国派遣事業)
1993年金沢大学助教授
1999年Joint Japan-Swiss Scientific Seminar on Impact Load by Rock Falls and Design of Protection Structureを金沢で主催
2003年金沢大学教授
2023年株式会社プロテックエンジニアリング 技術顧問
2023年金沢大学名誉教授
■専門
衝撃,構造設計,数値解析
■著書(共著)
  • 「構造物の衝撃挙動と設計法」
    土木学会 1993年
  • 「ロックシェッドの耐衝撃設計」
    土木学会 1998年
  • 「落石対策便覧に関する参考資料 -落石シミュレーション手法の調査研究資料-」
    日本道路協会 2002年
  • 「衝撃実験・解析の基礎と応用」
    土木学会 2004年
  • 「性能設計の概念に基づく構造物の設計法」
    土木学会 2007年
  • 「防災・安全対策技術者のための衝撃作用を受ける土木構造物の性能設計 
    -基準体系の指針-」
    土木学会 2013年
  • 「爆発・衝撃作用を受ける土木構造物の安全性評価 -希少事象に備える-」
    土木学会 2017年
  • 「衝撃作用に対する構造性能照査法の基礎と応用」
    土木学会 2023年

落石防災技術
フォーラムとは
Forum

「NPO法人落石防災技術フォーラム」は、落石災害対策構造物の技術をはじめとする知見を整備することにより、地域防災力の向上に寄与することを目的として、落石研究の専門家によって設立された非営利活動法人です。
これまでの落石防災知識や研究成果を整備して、最も効果的な落石防災技術の提案や普及活動を実施していきます。また、新たな落石防災技術の開発や研究活動、落石防災技術者の育成支援を積極的に行って、地域の安全安心な暮らしづくりに取り組んでいきます。

NPO法人落石防災技術フォーラム

法人概要 Overview

法人名特定非営利活動法人落石防災技術フォーラム
代表者名桝谷 浩
設立2024年2月5日
所在地〒921-8155 
石川県金沢市高尾台1-442 
ベネフィットステージ3F
TEL076-227-9305
FAX076-227-9306

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